2006年11月10日金曜日

クラシック音楽 バロック

先日、吉祥寺でブラブラしてた時に、だいぶ前にふらっと見つけたクラシック喫茶を思い出して、探してみました。あったあった、そのまんま、あのまんま。灯りはついてたんだけど、ヨルの11時頃だったので、そろーっと、入ってまだ営業してるか尋ねました。初老のおばさんがひとり。
“あのう、10時までなんですが…”と云われたので、帰ろうとしたんだが、“どうぞどうぞ、お水でよければ、少し聴いてって下さい”と優しく声をかけてくれたので、お言葉に甘えてお邪魔させてもらいました。
ドウ゛ォルザークの新世界、指揮がフェルト・ラングラー…、やだっ! もー、一気に引き込まれた、そりゃ引き込まれるし。
私語厳禁のこの店は、もちろん音響設備はちゃんとしてる、なんかいい感じの真空管のアンプもあるし。
酔 いながら、旋律を聴いてるうちに、ダーッと流れる目からの液体。クラシックは俺にとって弱点です。だから構わずに、理屈では染められない透明のヤツを ダーッといきました。そんなにクラシック詳しくはないんだけどね。でもベートーベンなんかワーッと聴くとモギャー(のだめカンタービル?)ってなるし。時 には、聴くのを気をつけなきゃと思うくらい、もしかして危険なくらい好きなのかもしれない。
水を飲みながら、タバコを三本ほど吸い終わったころ、そろそろという雰囲気になったのでオイトマすることになりました。タダで音楽ごちそうになったので、また営業時間内に改めて…、なんてお礼を伝えました。
お ばちゃん曰く、“うちはもう、定休日が週に2日もあるけど、それでも営業すればするだけ赤字になってしまうから、商売気なしでやってるんです。いつ店をた たんでもいいんだけど、先立った夫が手作りで最期まで大切にしてた真空管のアンプが、まだちゃんと元気だから辞めようにも辞めれないのよねェ。アレが壊れ たら、私もやっと引退できるんだけど…”

…うわわ、映画みたい、オシッコジョー!。
なるべく壊れないでほしい、真空管のアンプ、切に切に願う。
思いの方が強すぎて、商売気のないこだわりの喫茶店はもはや文化、こんな店ほど頑張ってほしい、みんなにも味ってもらいたい、あの空間を。